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コメントで「ネタがわからん」と仰る方が多いので各話に解説を載せることにしました

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1. Scatterbrain

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・ Scatterbrain

Radiohead のアルバム Hail To The Thief (2003) 収録の曲

本題の「スキャッターブレイン」も同曲から取ったんですがジェフベックの方がロックアイコンっぽいので

「本題はジェフベックの曲から、1話のサブタイトルはレディオヘッドの曲から」

ということにしてあります

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・「高いヤツ」

隼人が使っている70年代製の Gibson ES-335 TDSV

は状態にもよるが40万~80万がヴィンテージ価格での相場

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・エドガー・ヴァレーズ

Edgard Victor Achille Charles Varèse (1883-1965)

はパリ出身の前衛音楽家

第1話で初っ端引き合いに出されるミュージシャンがこういうタイプという時点で

この漫画がいかに読者を置いてけぼりにしているかが窺い知れますね

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・イオニザシオン

Ionisation (1931) はエドガー・ヴァレーズによる楽曲

13人の打楽器奏者の為の器楽曲で多種多様な打楽器を用いて演奏される

業務用警報器を用いた12音階にとらわれない自由過ぎる旋律や

破壊的で衝動的なドラムサウンドは後のプログレッシヴロックに大きな影響を与え(たと作者が勝手に思っている)、

中でもツインドラムセットを使ったKing Crimson の「太陽と戦慄」などは

まさにイオニザシオンを彷彿とさせるロック史に輝く名曲である(と作者が勝手に思っている)

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・シルバージェット

老舗楽器メーカーの Gretsch が製造するエレキギター

シュミの悪い塗装が施されている

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・相梨 (あいなし) 楽器

架空の楽器店。田舎の個人店にしてはエフェクターの品ぞろえがゲテモノ…という設定。

元ネタは 相梨…あいなし…愛無し… LOVELESS

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※エフェクターについて

作中頻繁に登場するエフェクターですがこれについて知っておくと話の内容が理解しやすくなります。

エレキギターの音を出すにはアンプに繋ぐ必要があるがそれだとアンプの持つ音しか出せません。

エフェクターは主にギターとアンプの間に繋いで使う物で電気信号の波形を変化させアンプから出る音を変化させる装置。

※「主に」というのは、楽器の信号線は規格化されていて大体なんにでも繋げられるので、ギター用に設計された回路を持つエフェクターであろうがベースでも使えるし、電子的なキーボードでも、もっと言えば太鼓でもマイクで音拾ってマイクの線に繋げば効果は出る、的な話です。


↑ 右から Crybaby, Big Muff, Boss CE-2, Boss RE-20 と思われる

例えば斉藤和義の「やさしくなりたい」の左チャンネルから少しずれて聞こえるギターには

ディレイというエフェクターがかけてあり

ラルクアンシエルの「Honey」の間奏のギターにはワウというエフェクターがかけられています

エフェクターには

・床に置いて足で操作するペダルタイプ

・専用の棚に積んで使うラックタイプ(どの道リモコンのような物を足で操作することになるのですが)

・パソコンに入れて使うソフトウェアタイプ等があり

ギターだけでなく楽器用ケーブルを繋ぐ事の出来る全ての楽器に使用することが出来ますが

この漫画に出てくるエフェクターの殆どはペダルタイプで、ギターかベースかキーボードくらいにしか使いません

漫画の中で床に置かれたツマミやスイッチのついた機械が出てきた時は

「エフェクターを使ってるんだな」くらいに思っておいて下さい

(2015年6月作成)

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